豆腐メンタルの人生やり直し記録

仕事もバイトも何も続かない豆腐メンタル野郎が何とか更生を目指します

研究室から逃げて大学中退してから自衛隊に行くことになった話⑧

hetareppe.hatenablog.com

 

年末年始はアパートで過ごした。

 

一人だった。

 

晦日はおかんは夜勤に行き、妹は友達と遊んだりして家に居ることはほぼなかった。

 

おとんがいる実家に戻ろうと思ったが、身体を動かすのが面倒くさくてその気にもならなかった。

 

 

 

研究室の同期は、卒論提出間近ということもあり三が日を除いて研究室に籠もりっきりだったと思う。

 

正月で賑わう世間、卒論提出のために頑張る同期。

 

自分だけが置いていかれてるような気がして、焦りを感じた。

 

それでも何か行動を起こすことはなかった。

 

ひたすらパソコンで動画サイトばかり見ては、近くのスーパーに行きご飯を買う。

 

 

そんな毎日を過ごしていたらあっという間に1月末になり、焦りは最高潮に達していた。

 

まずは内定先に電話をすることだ。

 

実は大学院に行くのを辞める決意をしてから、細々と就活をして内定をもらっていた。

 

なのに卒業できないがために入社できない旨を伝えなければいけない。

 

卒業できない事を伝えたときの相手の反応が怖すぎて電話したくなかった。

 

卒業証明の偽造を考えたくらいだ。

 

内定をもらったところで仕事をしたいからではなく、断りの電話を入れるのが怖くて嫌すぎて偽造を考えていた。

 

三日間くらいサイトを巡って卒業証明を偽造するには何十万もすると知り、ローンを組もうか考えるところまでいっていた。

 

しかし、結局行動には起こさなかった。

 

 

震えながら内定先に電話をかけ、事情を話したが信じてもらえなかった。

 

「他にもっといいところがあったんだよね?正直に言ってくれていいんだよ?」

 

面接での受け応えなどから相当良い印象を持たれていたようで最後まで納得のいっていない様子だった。

 

通話を終え、気付けば全身に汗をかいていた。

 

これでもう新卒として仕事を始めることはできない。

 

取り返しのつかないところまで来てしまったと絶望した。

 

本当に情けなくて涙が出た。

 

 

 

とにもかくにもこのまま働かないわけには行かない。

 

親もお金があるわけじゃないし、もうすぐ奨学金の返済も始まる。

 

何か仕事を始めないとと焦っていた。

 

大卒じゃなくても安定していてそれなりに生活できる仕事。

 

とりあえずバイトでも何でも始めればいいのに、安定とそこそこの収入を前提に仕事を探していた。

 

そこで公務員という結論に行き着いた。

 

公務員であれば大卒じゃなくても大卒程度ということで試験にパスすれば働ける。

 

試験勉強の時間が全然ないなと思いながらも、色々調べていた中である募集広告が目に入った。

 

 

"自衛官候補生募集中(2月試験)"

 

「2月って今年の?!」

 

驚いてすぐにリンクをクリックした。

 

詳細を見てみると2月に試験を受けて翌月の3月末に入隊とのことだった。

 

正直焦っていたこともあったし、冷静な判断ができなかった。

 

加えて、動画サイトで震災があったときに必死に働く自衛官を見てすごいなと思っていたことを思い出した。

 

ここなら俺の腐った根性を叩き直してくれるかもしれない。

 

「すみません、自衛隊に入ろうか迷っているんですが」

 

自衛隊の広報担当に電話をかけていた。